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介護施設の売り物件の選び方5選!物件の探し方から手続きまで徹底解説

介護施設の売り物件の選び方5選!物件の探し方から手続きまで徹底解説

「老人ホームを経営したいけど、どんな物件を探せば良いのか分からない」
「介護施設の立ち上げを考えているけど、売り物件探しが難しい」
などと考えている人も多いのではないでしょうか?

介護施設の売り物件の需要は、日本の急速な高齢化に伴い、ますます伸びていますが、適切な介護施設の売り物件を見つけるのは簡単ではありません。

本記事では、介護施設売り物件の選び方を解説し、購入から運営までのステップを詳しく紹介します。

これから介護施設の売り物件を探している人はぜひ参考にしてください。

介護施設の売り物件を調べる前に知っておくべき2つのこと

介護施設の売り物件を探す際には、ただ空き物件を見つけるだけでは不十分です。

目的に合った適切な施設を選ぶためには、介護施設形態とそれぞれの施設が対応する利用者の独自のニーズを理解しておく必要があります。

​​ここからは、介護施設を選ぶ前に押さえておくべき重要な2点を紹介します。

介護施設は全部で何種類ある?

介護施設には多種多様な形態が存在し、それぞれに適した運営モデルと設備が必要です。

自分が運営したい施設によって、求められる機能や規模感が異なるため、探すべき物件も異なります。

そのため、最初に運営施設を決めたうえで、基準を設定して物件を探すのがおすすめです。

介護施設の購入や運営を考える際に、どのタイプが最適かを判断するために参考にしてください。

施設の種類対象者主なサービスと特徴求められる基準、設備規模感敷地面積
介護付有料老人ホーム要介護者24時間の介護サービスを提供。医療と連携が密で、日常生活の全般的な支援が可能。介護スタッフの24時間常駐、高度な介護設備と医療機器、豊富な共有施設(食堂、リハビリテーションルーム等)50室以上の施設が一般的約300坪~500坪
住宅型有料老人ホーム自立度の高い高齢者最低限の介護やサポートを提供。主に自立した生活が可能な高齢者向け。介護が必要になった場合は外部のサービスを利用。最低限の安全と自立支援設備、緊急時対応システム。20〜100室約130坪~200坪
健康型有料老人ホーム


自立した高齢者介護サービスの提供はなく、食事や清掃などの生活支援が主。介護が必要になったら退去が必要。基本的な生活支援設備、娯楽と健康維持の施設(ジム、食堂等)。20〜50室約130坪~200坪
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)



自立から軽度の要介護者バリアフリーの賃貸住宅で、安否確認や生活相談などの軽微なサービスを提供。税制優遇や補助金があるため、土地活用に適している。バリアフリー設計、安全な生活支援設備、個室に基本的な生活設備(台所、トイレ、浴室)を備える。50〜200室約300坪~500坪
特別養護老人ホーム(特養)要介護者公的支援を受ける施設で、低料金で24時間の介護サービスを提供。入居者のニーズに応じた手厚いケアが特徴。

高度な介護設備、医療連携が可能な施設設計、手厚いケアとサポートを提供するための訓練されたスタッフ。100室以上400坪以上

グループホーム

認知症の高齢者少人数での共同生活を基本とし、日常生活の支援と認知症ケアを提供。地域密着型で、家庭的な環境が保たれている。認知症ケアに適した環境設計と基準、小規模で家庭的な設計。5〜9人の単位150坪~300坪

介護老人保健施設(老健)

介護と医療の両方を必要とする高齢者

短期間のリハビリテーションを主目的とし、医療と介護の両方を提供。退院後の橋渡しや、家庭への復帰をサポートする。

医療機関としての基準を満たす必要がある、医療施設としての完全な設備、リハビリテーション機器。50〜200床300坪~500坪


また、設備基準は施設ごとに異なるので、事前に確認しておきましょう。

<関連記事>介護施設に必要な設備とは?他の介護施設と差別化するポイントについても解説

介護施設経営の始め方は2パターン存在する?

介護施設経営を始める方法は、大きく2つがあります。

1.土地に施設を建築して介護事業者に貸すパターン(土地オーナーとしての運用)
2.自己資金での土地・建物の確保と運営(経営者としての運用)

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、投資家や経営者の状況や目的に応じて選択しましょう。

土地に施設を建築して介護事業者に貸すパターン(土地オーナーとしての運用)

老人ホーム経営の一つの方法として、所有土地に介護施設を建設して、介護事業者に貸し出す方式があります。

この方法では、土地オーナーは施設の日々の運営リスクを負わずに、土地賃貸からの収入が主な収益源となります。

メリット・土地、施設を提供するだけで良いため、事業運営のリスクを事業者に委託可能。
・土地施設賃貸により定期的な収入が得られる。
・空いている土地、施設を有効活用でき、放置しておくよりも収益が得られる。
デメリット・土地賃貸のため、介護施設運営から得られる全ての収益は享受できない。
・契約内容によっては将来的な土地の活用が限られる場合がある。(例: 長期契約による柔軟性の欠如)。


自己資金での土地・建物の確保と運営(経営者としての運用)

もう一つの老人ホーム経営の方法は、土地と建物を自ら確保し、直接施設を運営するパターンです。

すべての事業リスクと管理を自身で担い、賃貸収入ではなく、施設運営から直接得られる営業収益が主な収入源となります。

メリット・施設全体の経営を掌握することで、収益の最大化が可能。
・施設の品質やサービスレベルを直接管理でき、市場ニーズに応じて柔軟に対応できる。
デメリット・土地と建物の購入に多額の初期費用が必要。
・経営不振や市場環境の変化が直接的な経済的リスクとなる。
・運営に関わる全ての管理業務が経営者に降りかかる。


物件の活用方法は目的によって最適な選択が異なります。

事業リスクを避けたい場合は土地、施設を介護事業者に貸す方法が、利益最大化と直接的な管理を望む場合は経営者として自ら施設を経営する方法が適しています。

選択する際には、自身の資金力、経済的リスクへの耐性、および介護業界に対する理解の深さを総合的に考慮しましょう。

介護施設売り物件を選ぶ上でのポイント5選

介護施設の売り物件を選ぶ際に考慮すべき5つのポイントは以下の通りです。

◯選ぶべき物件を決めておく
◯土地の広さにはこだわる
◯利便性やアクセスも吟味する
◯近くに競合介護施設がないか調べる
◯近くに居宅介護支援事業所があるか調べる

1.選ぶべき物件を決めておく

介護施設の売り物件を選ぶ際は、選ぶべき物件を事前に決めましょう。

介護施設ごとに必要な設備や環境は大きく異なります。

例えば、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では広い廊下やエレベーターの設置などのバリアフリー対応や共用スペースの広さが重要です。

また、グループホームは規模が小さく、居心地の良い家庭的な環境を提供するため、より住宅に近い設計が求められます。

目指す施設タイプと必要な設備や環境を把握し、最適な物件の基準を設けておきましょう。

2.土地の広さにはこだわる

介護施設の売り物件を選ぶ際は、土地の広さにもこだわりましょう。

介護施設には、施設の種類と提供するサービスに応じて異なる土地の広さが必要です。

有料老人ホームを例にとると、広い庭やレクリエーションエリアを備えた施設は、利用者に快適な環境を提供するために広い土地が必要です。

また、施設設計の自由度を高めるために、形状が整った平坦な土地を選びましょう。

奇形地や傾斜地では、建設コストが増加し、設計上の制限にも直面する可能性があります。

計画段階で土地の特性を詳細に調査し、必要なサービスと施設構造に適した土地を選びましょう。

3.利便性やアクセスも吟味する

介護施設の売り物件を選ぶ際は、利便性やアクセスの良さも考慮しましょう。
利用者とその家族にとって、施設が容易にアクセスできるのは、施設を選ぶ上での決定的な要因の一つです。
また、施設が近隣の商業施設や医療機関に近いと、日常生活の便利さと緊急時の対応速度を向上させるため、利用者からの人気を集めるでしょう。
例えば、ある介護施設が市の中心部に位置しており、最寄りのバス停から徒歩5分の距離にあり、周囲にはスーパーマーケットやクリニック、薬局が豊富にある場合、利用者やその家族は日常の買い物や健康管理を容易に行えます。
また、自然豊かな公園が近くにある場合、利用者の精神的な健康やリラクゼーションにもなるでしょう。
介護施設の立地を決定する際には、公共交通機関へのアクセスの良さ、周辺施設との近さ、および安全で心地よい環境が整っているかどうかを慎重に検討しましょう。

4.近くに競合介護施設がないか調べる

介護施設の売り物件を選ぶ際は、近くに競合施設がないかを確認しましょう。
既に多くの介護施設が存在する地域では、新規施設が市場に参入する際に直面する競争は非常に激しくなります。
競合の状況を把握することで、自施設が提供する独自のサービスを明確にし、市場での差別化が可能になります。
例えば、ある地域には既に高齢者のデイサービスセンターが複数存在する場合、新たに同様のサービスを提供する施設を開設するよりも、特化したリハビリテーションサービスや認知症ケアの専門施設を開設する方が、市場ニーズに応え、集客が見込めるでしょう。
したがって、新たな介護施設を計画する際は、周辺の施設との競合状況を十分に調査し、市場内での自施設の位置づけを明確にしましょう。

5.近くに居宅介護支援事業所があるか調べる

介護施設の売り物件を選ぶ際は、近くに居宅介護支援事業所があるかを調べておきましょう。

居宅介護支援事業所は、在宅介護サービスの調整とケアプランの作成を行うため、近くに施設があると、介護施設と居宅支援事業所間での連携がスムーズになります。

これにより、利用者とその家族が必要なサービスを一箇所で網羅的に受けられるようになり、利便性が向上します。

例えば、ある介護施設が居宅介護支援事業所から徒歩5分の場所に位置している場合、事業所からの紹介を通じて新たな利用者を容易に獲得できます。

また、事業所と施設が連携して緊急時の対応や健康管理の情報共有を行うことで、全体のケア品質が向上するでしょう。

したがって、居宅介護支援事業所の近くに施設を設けることで、新規顧客獲得の機会を増やす戦略的な選択となるでしょう。

介護施設売り物件の売買と手続き

介護施設経営には、大きく分けて「土地を活用して介護事業者に貸す場合」と「自分で土地と建物を用意して事業を起こす場合」の二つの手段があります。

それぞれの流れについて具体的なアプローチを解説します。

土地、施設を活用して介護事業者に貸す場合

土地の所有者が自己の土地に施設を立てて、介護事業者に貸し出し、運営を代わりに行ってくれます。。

この方法では、土地、施設の有効活用が可能であり、土地、施設所有者は比較的低リスクで収益を得られます。主なステップは以下の通りです。

1.土地活用に関する専門会社への相談ハウスメーカーや土地活用専門会社に相談することで、介護施設建設の可能性や適切な事業者とのマッチングができる。
2.介護事業者との協議適切な介護事業者を見つけた後、契約条件や建設計画について話し合う。
3.契約と建設事業者との間で土地の貸し出し契約を結び、建設が進められる。
4.収益の獲得施設が稼働し始めたら、定期的な賃貸収入を得られる。

自分で土地、建物を用意して事業を起こす場合

投資家自身が土地を購入し、建物を建設後、直接介護施設を運営します。

また、介護施設の居抜き物件を購入し、運営する方法もあります。

高いリターンを得る可能性がありますが、それに伴うリスクも大きいです。

主なステップは以下の通りです。

1.土地の購入介護施設に適した土地を選定し、購入手続きを行う。
また、M&A仲介会社に相談して適切な施設の購入や建設地を探す方法もある。
2.施設の購入または建設適切な物件や土地が見つかったら、購入し、必要に応じて建設を行う。
3.人材の採用・教育施設運営に必要な人材を採用し、必要な教育・研修を実施。
介護スタッフや管理者など、適切な資格を持つ人材を確保する。
4.運営の開始施設が完成したら、介護サービスの提供を開始し、運営に関する全ての面を管理する。
5.収益の最大化施設運営を通じて得られる収益を最大化し、事業の拡大を図る。

 

まとめ

本記事では、介護施設の物件選びにおける重要なポイントを解説しました。

施設のタイプごとの要件から立地の選定、さらには競合施設の確認まで、効果的な物件選びのための具体的なアドバイスを提供しました。


介護施設の設立を考えている方は、適切な事業者と協力することで、事業の成功に向けた強固な基盤を築けます。

土地を持っている方は、施設を設立することで資産を最大限に活かし、安定した収益を得られるでしょう。

もし介護施設の設立や運営に関してご質問やご相談がある場合は、「タカオ」が全面的にサポートします。

資金調達から施設運営まで、専門のアドバイザーが詳細に対応いたします。

事業の機会を最大限に活かすために、ぜひ「タカオ」にご相談ください。

 

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