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土地活用において福祉施設を検討するポイントと進め方

土地活用において福祉施設を検討するポイントと進め方

少子高齢化や障害者の増加にともない、老人ホームや介護施設と言った福祉施設への土地活用が注目されています。こうした福祉施設は一般的な賃貸物件とは、土地の要件に若干違いがあるので、土地活用に悩んでいる物件でも福祉施設に活かせるかも知れません。この記事では、福祉施設への土地活用のメリット・デメリットと注意点について解説しています。
自分の所有している土地を何か活用できないか検討しているオーナーに役立つ内容です。

土地活用で福祉施設を検討する前に

チェックポイント

土地活用ができる福祉施設にはどのような種類があり、どのような土地が福祉施設に向いているのでしょうか?今回は、土地活用で福祉施設を検討する前に知っておきたいことについて紹介します。

福祉施設に向いている土地とは

土地活用でできる福祉施設には、老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(以降、サ高住)、グループホーム、デイサービスなどの選択肢があります。それぞれの施設の概要については後述しますが、こうした福祉施設も有効な土地活用の選択肢の一つとされています。
福祉施設の土地活用に向いているのは次のような土地です。
● 自然があり騒音が少ない土地
● 道路沿いにある土地
● 広い土地

自然があり騒音が少ない土地

福祉施設の入居者は、通勤や通学をすることはないため、一般的な賃貸物件に求められる駅チカである必要はありません。むしろ、福祉施設においては多少立地が悪くても、自然が豊かで騒音が少ない方が、入居者が住みやすさを感じてくれる可能性があります。

道路沿いにある土地

福祉施設での土地活用は、必ずしも駅から近い立地である必要はありませんが、デイサービスのようにスタッフが利用者の自宅を往復したり、サ高住のようにサービスを提供している事業者が出入りしたりする場合は、道路から近い土地のほうが良いでしょう。

広い土地

広い土地で土地活用をしたとしても利便性が低い立地にあると、一般的な賃貸住宅ではなかなか入居者が集まらない可能性があります。福祉施設は業態にもよりますが、有料老人ホームやサ高住などは広い土地が必要です。

福祉施設の需要はあるのか

福祉施設シルエット

厚生労働省が行っている社会福祉施設等調査の概況によると、ほとんどの種類の福祉施設で令和元年よりも令和2年の方が増加していることが分かります。

出典:障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況 (厚生労働省)

出典:障害福祉サービス等事業所・障害児通所支援等事業所の状況 (厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/fukushi/20/dl/kekka-kihonhyou02.pdf
また、日本は高齢化が進んでいる上、障がい者の数も増加しています。今後も福祉施設が増加していく可能性は高く、福祉活動での土地活用の需要は増えて行くと考えられます。

出典:平成30年度版 厚生労働白書 (厚生労働省)

出典:平成30年度版 厚生労働白書 (厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/18/dl/all.pdf

福祉施設の種類

介護施設多目的ルーム

土地活用ができる福祉施設の種類と、その概要を紹介します。

土地活用ができる福祉施設の種類

概要

老人ホーム

病気や加齢で自立した生活が困難になった高齢者が生活を送る施設のこと。入居者の介護度によって、「介護付き」「住宅型」「健康型」などがあり、それぞれサービス内容が異なります。健康型は介護サービスの提供がなく、要介護状態になったら退去することが必要

老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

高齢者が安心して自立生活ができるよう、生活相談や安否確認などのサポートサービスを受けられる

グループホーム

入居者がスタッフのサポートを受けつつ、共同生活を送る施設。認知症のある高齢者や、障害を持つ人を対象にしている

デイサービス

日帰りで利用する施設で、食事・入浴の他、レクリエーションなども提供する

障がい者福祉

身体・精神・知的発達に障害を持つ人の自立支援をする社会的サービス

福祉施設で土地活用するメリット・デメリット

遊休地活用メリット・デメリット

福祉施設で土地活用するメリットとデメリットを紹介します。

メリット

● 広い土地を活用できる
土地活用をしようとしても広い土地や、駅から離れている立地の場合、一般の賃貸物件では入居者が埋まらない可能性があります。しかし福祉施設の中には、設備やスタッフのスペースといった空間が必要になるなど、広い土地がないと運営できない業態があります。

● 収入が安定している
福祉施設は、少子高齢化や障害者の増加傾向に伴い需要が今後も増加していくことが期待できる他、賃料が景気に左右されない、十数年の長期契約が基本である、一棟貸しが基本などの理由から、収入が安定します。
● 節税になる
土地は更地のまま保有しているより、賃貸物件など他人に貸し出して土地活用をすると、土地の相続税評価額は下がるため、相続税の節税につながります。また土地の上に建物があると、固定資産税は最大で6分の1に減税されます。
● 社会貢献になる
前述のとおり、福祉施設は不足傾向にあります。こうした背景から、高齢者や障害者の受け皿となる施設を運営することは、社会貢献度の高い土地活用法と言えるでしょう。また、福祉施設は地域への貢献度も高いことから、福祉施設で土地活用をしているオーナーの信頼性も高まります。

デメリット

● 収益性が低い可能性がある
福祉施設は立地が悪くても比較的入居者が集まりやすいものの、都市部や立地の良い物件では、店舗やオフィス、アパートなどの用途で貸し出した方が収益性は高くなります。その他、スーパーや複合施設、公共交通機関から近いなど利便性が高い地域も、福祉施設よりも店舗やオフィス、アパートのほうが有利に土地活用ができる可能性があります。

● 制度が変更になることがある
福祉施設は国や自治体の補助金を活用していることが多いため、制度改定の影響で施設の収益が悪化する可能性があります。また、介護報酬が見直されると賃料の減額を求められることも考えられます。福祉施設は一棟貸しが一般的なので、あまり強く交渉ができず、賃料交渉に応じなければならないケースもあります。
● 他の用途に転用しにくい
福祉施設は一棟貸しであるケースが多いため、建物の構造は事業者が指定した設計になっており、次に利用する事業者にとっては使いにくい施設になっていることがあります。そのため一旦退去されてしまうと、次の入居者が見つかりにくい、あるいは、家賃が大きく下がってしまうリスクがあります。

福祉施設で土地活用した際の収益シュミレーション

土地活用 福祉施設 シュミレーション

福祉施設として土地活用をした際の収益シュミレーション例をご紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さい。

ナーシングホーム(※)19床の事例
※ナーシングホームとは、看護師が常駐する住宅型有料老人ホームの呼称

収入計画

家賃/戸

5万円/月

 水光熱費

施設が提供

 食費(税込)

施設が提供

 月間(19戸)

95万円/月(19戸×50,000円)

 年間

1,140万円/年(19戸×1棟/950,000円×12ヵ月)

収入計画

建築費

1億3,800万円

借入金額

1億7,600万円

付帯工事

2,200万円

自己資金 税金等諸経費

総投資額

1億7,600万円

返済金額

69万円/月(年間:828万円)

差引手残り

312万円/年(1,140万円-828万円)

表面利回り

6.48%

※固定金利1.3% 借入期間25年で算出

※総投資額の中に概算諸経費は含んでおりません。

岐阜県内における土地活用の収益シュミレーションですが、概算で記載の収益が見込めます。注意点として、金利によって返済額が大きく変わるので、借入先は慎重に検討するようにしましょう。
また、先にも説明した通り、今後の需要も期待できますので安定的な収益が見込めます。

あくまで概算となりますので、ご自身の土地活用において詳細なシュミレーションをご希望される方はぜひ弊社へお問い合わせください。

福祉施設で土地活用するにあたっての注意点

福祉施設で土地活用を検討する場合の注意点を5つ紹介します。

福祉施設以外の土地活用方法も検討する

地域や立地によっては、福祉施設で土地活用をするよりも店舗やオフィス、アパートなどで土地活用をした方が、収益性は高くなることがあります。福祉施設に限定せずに、複数の土地活用の選択肢も比較・検討しましょう。

事業者の実績を見極める

福祉施設は、一旦退去されると次の事業者が見つかりにくい傾向があります。そのため事業者の経営計画が甘く、事業が失敗して早々と退去されてはオーナーが困ります。貸し出そうとする事業者が、すでに他の施設で良好な運営をしている実績があれば、比較的安心して融資ができるでしょう。融資を受けている銀行の協力を得ながら、事業者の情報収集をしておくことをおすすめします。

定期借家契約を締結する

定期借家契約とは、契約期間の満了によって賃貸借契約が終了する契約です。賃貸借契約には、普通借家契約と定期借家契約があり、普通借家契約を選択すると、借主が契約の更新を希望している場合は、オーナーは中途解約や契約の更新を拒絶することは原則できません。福祉施設は十数年単位の長期契約になるため、定期借家契約で将来的には異なる用途に利用できる余地を残しておいた方が良いでしょう。

福祉施設建設期間中の中止を防ぐ

福祉施設建設期間中に、事業者が事業を撤退する可能性はゼロではありません。福祉施設で一棟貸しをする場合に、事業者が途中で事業を撤退すると、オーナーは大きな損害を被ります。土地活用で福祉施設の一棟貸しをするときは、賃料など着工後に適用する契約内容を決めて、予約契約に盛り込んでおきましょう。予約契約とは、将来、契約を締結することをあらかじめ当事者同士で合意する契約のことで、締結しておくと竣工前に事業者が撤退するリスクを防ぐことができます。

貸主の負担は大規模修繕のみにしておく

一棟貸しの福祉施設で土地活用をするときは、貸主の利益率をあげるためにも、小規模の修繕は借主の負担とし、大規模修繕のみオーナー負担とするように予約契約に含めておきましょう。躯体補修や外壁塗装といった建物の資産価値を向上させることを目的とした大規模修繕については、オーナーが行うことになるので、その分の資金は用意しておく必要があります。

まとめ

チェックポイント

少子高齢化や障害者が増加傾向にある日本においては、福祉施設への土地活用のニーズが高まっていくと見込まれています。しかし、こうした有利な状況はずっと続くとは限りません。既にスタートしている競合が増えるほど、参入は難しくなっていくでしょう。
また、介護付有料老人ホームのような特定施設は、各自治体が新規開設を制限できるようになっているため(総量規制)、そもそも開設できない可能性もあります。そうならないために福祉施設を始めとした有効な土地活用を、プロのサポートを受けながら考えてみませんか?


土地活用で福祉施設をご検討の方は「タカオ」へご相談ください。

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